【実践面】年末ドラッカー『マネジメント』感想
年末に『マネジメント』を読んだ
年末だしということで,ドラッカーの『マネジメント』を読んでみました.
今回は,実践面です.
マネジメントは実践にこそアリ,とドラッカーの言う通り,この本には実践の方法が事細かに書いてあります.
今回は復習もかねて,気になった部分を採り上げたいと思います.
思考面は,こちら!→→ 【思考面】年末ドラッカー『マネジメント』感想
仕事で成果をあげるには
ドラッカーは,仕事と働くことは違うと説きます.
仕事とは,客観的なもので,自分の外にあるモノ.
働くこととは,自分の内にあるモノで,自分とは切り離せないものです.
例を挙げると,仕事とは数値で出るような達成度,成果で,
働くこととは,仕事の達成感による満足とか,自分の自己実現です.
つまり仕事はモノであり,モノに対するアプローチが使えるのだとします.
仕事を生産的なものにするためには,仕事を分解して考えることが重要です.
- 分析==基本的な作業を明らかにし,並べる(顧客のニーズや価値観から,自分は何を生産したいか?)
- 統合==生産の原理をみつけ,適用する(生産の過程によって,最適なものがある)
- 管理==仕事のプロセスが正しいか検討する(基準から乖離した際に検討する基準を決める)
この3点から仕事を行うことが,成果につながります.
例えば
例えば,私のブログ1記事を仕事として例に挙げると,
- 私のブログで生産したいものは,レビューや旅行記から読んでくださる人の判断を助けるような記事,かつ,自分という人間がパッとわかる名刺のようなものです.
- ブログの生産の原理は,個別生産です.1つ1つの記事が違っていて,そのつど書くことが要求されるものです.書くための段階は4つか5つに分かれて,ウイスキーのレビューの場合は,ウイスキーを選ぶ→写真を撮る→飲む→書く(→清書する)の4段階か5段階です.
- それぞれの段階に管理手段を組み込みます.ウイスキーを選ぶ方向性は,自分が飲んだことなく,見る人が気になっているような銘柄.写真の質は,ブレずにラベルが見えるように撮ること.飲む安全では,必ず水と一緒に飲むこと.書く質の点では,テイスティングコメントはその場で書けますが,蒸溜所情報は本やネットを調べる必要があります.
以上が,ブログ1記事を仕事とみた場合の仕事の分解です.
分解してみるとわかるのですが,ところどころムダがあります.コメントを書いた後に清書するのは,最初からきれいに書けばいいのでムダです.蒸溜所情報を本で調べる手間は,自分が情報を知っているか覚えている,または本がいつでも見れる状態にしておけば,どこでも記事を書いていけます.
こんな感じで,仕事をモノとして捉え,改善することで成果に結びつけていけるのです.
今回の例は個別生産のプロセスでしたが,もちろん大量生産の場合のプロセスも述べられています.
効率を上げる
さらに効率を上げようとする場合,ドラッカーは,成果を生む分野に集中し,つねに改善の可能性を考えることが重要であるとします.
またブログの例をとると,記事をたくさん書くことが成果だとすると,その効率を上げるためにはボトルを1本買う必要は無いわけです.一晩にバーで5,6杯飲む.これだけで5,6個の記事になるわけです.
効率を上げるということは,集中するポイントを決めることなのです.
ただし,注釈が付いていて,まちがった事業では効率を上げても潰れるとしています.これはなんとなくわかりますね.
まとめ:読んで良かった
その他にも,組織の構造のつくり方や,適切な規模などの面白い話がありますが,その話はまた今度.
今回読んで良かったのは,仕事を改善するやり方がわかった点です.また,企業や組織の在り方がなぜこうなっているのか,自分の企業や一般企業,蒸留所にも当てはめて考えることができて,面白かったです.
マネジメント,一度読んでみると世界がクリアに見えてくるかもしれません.
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