とびきり哀しいスコットランド史(ちくま文庫)レビュー
とびきり哀しいスコットランド史(ちくま文庫)
スコットランド史の,かなりディープな本でした.
スコットランド人はどうしようもない
この本は,スコットランド人のどうしようもなさがよくわかる一冊です.
スコットランドは歴史的に争いだらけで,特にわかりやすい繰り返しがあります.
- 若い王が死んで,幼い王が即位
- 摂政政治がダメで,貴族が利権を争う
- 貴族間で戦争.フランスも一枚かんでいる
- 王が成長し,英国とも戦争.若い王が戦死(1に戻る)
というものです.
これが英国と連合になるまでずっと続きます.
争いをやめられないスコットランド人のどうしようもなさがよくわかります.
筆者の感情入りで紹介
この本の特徴は,歴代王を順に感情入りで紹介していくことです.
題名に「哀しい」とあって,感情が入りまくります.筆者は物語感覚でスコットランドの王史を語ります.
歴史を淡々と綴る本はあっても,内容に人物の感情と筆者の感情を加えている歴史書はあまり無いでしょう.
ただ,そのぶん読みづらいのが難点.私は,寝る前に2,3ページずつ読んで一か月コツコツ読みました.
まとめ
スコットランド史のあらましを押さえた後の深入り本という感じです.特に王史に詳しいです.
歴史のあらましを押さえるには,
『スコットランド タータンチェック紀行』(奥田実紀,2010)
が良かったです.
今回の本はディープですが,深入りした際には良いのではないでしょうか.
王様もウイスキー飲んだんかなあ...
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