ウイスキーの歴史(ケビン・R・コザー,2015)レビュー
『食の図書館 ウイスキーの歴史』(ケビン・R・コザー,2015)
詳しく書かれている良書です.
世界のウイスキーの歴史
ウイスキー誕生論争はアイルランドかスコットランドか,ありますが,この本ではそれは置いておいて,各地の歴史が示されています.
- 誕生時のウイスキー
- スコットランドのウイスキー
- アイルランドのウイスキー
- アメリカのウイスキー
- 21世紀の動向
それぞれの地域でウイスキーの始まりから辿ってきた歴史が書かれています.
ウイスキーは大人の酒か?
ウイスキーといえばついて回る「大人の酒」というイメージ.
でもよく考えてみれば,誕生時のウイスキーを「大人だぜ~」と思って飲んでいたかというと,疑問です.
本書はそれに答えを出していて,つまり1860年頃からスコットランドで広告を出してウイスキーを売ることが盛んになり,そこで「ウイスキーはスコットランド紳士が嗜むもの」と描き出して売り出したのです.
そのイメージが現在もついて回っているのだと考えられます.
では,なぜ「紳士の嗜み」として売り出したのでしょうか・・?それは依然疑問のままです.
アメリカのウイスキーと民族差別
アメリカではネイティブ・アメリカンが先住民族でしたが,ヨーロッパ人が追いやりました.
その中で,ネイティブ・アメリカンは酒に溺れてだらしないというイメージの戯画が出回りました.ひどくて目を背けたくなりますが,それも載っています.そういう歴史もあるんだということを,この本はウイスキーを通じて教えてくれます.
また,有名な禁酒法とその影響についても記載があります.
まとめ
ウイスキーの歴史を深堀するには,とても良い良書です.
少し値は張りますが,買う価値のある一冊です.
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