【瀬戸内旅行②】江井ヶ嶋酒造ホワイトオーク蒸溜所 見学レポート!

 

 

明石から西江井ヶ島駅へ

明石駅から西江井ヶ島駅へ向かいます.見学は11:00からお願いしていました.

 

明石駅から山陽電車に乗る

西江井ヶ島駅.降りる人は数人.

 

 

江井ヶ嶋酒造へ歩く.意外と住宅地?

西江井ヶ島駅から江井ヶ嶋酒造へは歩いて10分ほど.徒歩で向かいます.空気が穏やかで,陽光があったかい.この理由は見学中にわかります.

意外だったのですが,住宅地の中を歩いていきます.酒造ってどんな土地にあるのかと思っていましたが,これは意外でした.というより,昔から酒造があった場所に住宅開発されたのでしょうか.

 

駅を出ると案内板がある

 

住宅地を歩く.本当にこの先に蒸溜所があるのか?と思ってしまう...

 

そんなことを考えながら歩いているうちに到着しました.

 

ここが受付兼ビジターセンター

 

受付を訪ね,見学開始です.見学は要予約なので注意です.

美しい受付.事務所という感じだ.

 

2018年新酒鑑評会の金賞賞状が飾られていた

 

 

 

見学開始!まずは日本酒造り

見学日は1月だったため,日本酒造りの真っ盛り.まずは,そんな日本酒造りを見せてもらいました.

 

江井ヶ嶋酒造の創業は1689年.株式会社として法人入りしたのは1888年(明治21年)です.

 

第一蔵は,なんと1889年建築(築130年!).ここには日本酒や梅酒,ワイン,ウイスキーがタンクに溜められ,加水されます.

工場内の酒や水はすべてホースで移動されており,何本ものホースが地下を通っているのだそうです.どのタンクにどのお酒があるのかはコンピューター管理しています.

 

目の前の木造が第一蔵.130年間補修しつつ,現役だ.

 

貯留タンク.ホースの中を酒が通る.梁の感じは130年前そのままだ.

 

タンクは酒の種類で分けられている

 

麹づくりを見ていると,職人さんが出てきました.なんと半袖です.

案内さん「実はこの麹室は暑いんです.半袖にならなきゃやってられない.ウイスキーづくりも夏は40度くらい.暑いんです.この仕事で大変なのは温度.とにかく倒れないように気をつけています.」

 

麹室.左の職人は服を着ているが,少し前は半袖だった.

 

発酵室.目の前の白いタンクから麹を分けて入れる.

 

麹づくりを見つつ,工場の裏手へ.すると,雄大な瀬戸内海が目の前に!

 

瀬戸内海は波がほぼない.

 

あったかい陽光はこのためでした.瀬戸内海は波も小さく,常に穏やかなのだそうです.江井ヶ嶋酒造はウイスキー工場の中でも珍しい海沿いにある蒸溜所で,今でこそ海沿いの蒸溜所は増えてきましたが,昔からここで造っているのは江井ヶ嶋酒造なのです.

 

次はボトリング設備.すべてのお酒のボトリングを自社で行っています.パートの方が働いていました.手作業でやる部分もあるのだとか.

 

ボトリング工場.右に並ぶ空ボトルは梅酒用

 

博物館も見学させてもらった.

 

 

 

ウイスキーづくりの現場へ

次はウイスキーづくりの現場に向かいます.真っ白に塗られた建物は,ホワイトオーク蒸溜所と名付けられています.

冬の間は日本酒造りに専念するため,ウイスキーづくりはお休み.ウイスキーは夏に造っているそうです.杜氏の方が日本酒もウイスキーも造るそうで,単純にすごいです.

 

真っ白な蒸溜所.右上に風見鶏が見える...

 

屋根にある風見鶏は,スコットランドのモルティング施設を模倣したのだとか.スコットランドではモルティングの建物に風見鶏が立っているのだそうです.

 

ウイスキーづくりはこの建物1つにまとめられていて,この中で麦芽の粉砕から樽詰めまで完結しています.

 

初期のポットスチル.小さい...

モルトミル

 

マッシュタン

 

ウォッシュバックはステンレス製

 

引退するスチル.背後の筒はコンデンサー

 

ポットスチルは私が訪ねた2019年1月にはもう引退済み.2019年仕込みから新たなスチルに変わるようです.とはいっても形や大きさはそのまま.次来るときはピカピカになっているのかな,と思いながら,また来ることを誓います.

 

樽はバーボンからシェリー,様々なものが並んでいました.新樽はクリの木の樽だそうです.実験的に詰めていて,どんな味になるのか,今から楽しみです.

 

ニューポットを溜めるタンク.1つのタンクがいっぱいになったら樽詰めする.

 

樽詰め場.右に渡し木が積まれている.

 

これはオロロソシェリー,ペドロヒメネス,クリームの樽

 

職人が使う工具.簡単な部分は自分で直すらしい.

 

 

 

事務所に戻り,試飲

右から,あかしブレンデッド,シングルモルトあかし,バーボンカスク,日本酒カスク,シェリー10年

 

試飲は

  • シングルモルトあかし
  • あかし5年バーボンカスク
  • あかし3年日本酒カスク
  • あかし10年シェリーカスク
  • 特別純米 神鷹

をいただきました.

こちらの記事にそれぞれ書きました.この中でも日本酒カスクが一番おいしかったです.

【レビュー】シングルモルトあかし

 

【レビュー】シングルモルトあかし5年バーボンバレル

 

【レビュー】シングルモルトあかし3年日本酒カスク

 

【レビュー】シングルモルトあかし10年オールドシェリーバット

 

 

 

見学を終えて:現場を感じる内容に大満足

江井ヶ嶋酒造の見学は,現場を感じる見学でした.

 

ボトリング施設ではパートのおばちゃんがいたり,ウイスキーづくりの工具がそのまま置いてあったり,麹室からまさに職人さんが出てきたり.他の蒸溜所では見られない生の現場を見られたのが一番良かったです.

見学申込にもありますが,蒸溜所見学というよりは工場見学という感じです.

 

ムチャな質問にも気前よく答えて頂いた卜部様にはとても感謝しております.見てくれてるかな,ありがとうございました.

 

 

質問したことまとめ

Q「ブレンデッドあかしは何のブレンデッドなんですか?」

A「ベンリアックとあかしのモルト,それからロッホローモンドのグレーンです.」

 

Q「現場のお仕事ってどんな感じなんですか?」

A「一にも二にも掃除です.意外かもしれないですが,一工程終わるごとに掃除します.やはりきれいでないと菌が繁殖するので,徹底しています.」

 

Q「現場で大変なことってなんでしたか?」

A「暑いことですね..夏場はホントにしんどいです.」

 

Q「職人さんは社員の方ですか?」

A「社員です.」

 

 

 

江井ヶ嶋から明石をめぐり,徳島へ.

明石駅に戻って少し観光.次は徳島へ向かいます.

徳島では阿波踊りをしてきましたがめっちゃ楽しかった...徳島は日本のハワイですね...